外壁塗装の見積り書のチェックポイント

外壁塗装の見積書を見たときに、見積書の中身で確認しておいた方が良いことはなにか見積書の注意点やチェックポイントがわからずにお悩みの方も多いのではないでしょうか。

外壁塗装は一般的な戸建ですと100万円前後かかる大きな工事ですので、その分慎重になる方も多いと思います。

しかし、工事の概要を把握すれば、要点を絞って塗装業者の見積書をご自身でチェックすることができます。

そこでここでは、これまで1万件以上の施工をしてきた弊社が、これから外壁塗装を検討されている方向けに外壁塗装の見積書で確認しておきたいチェックポイント・注意点を9項目に絞って解説します。

 

 

外壁塗装見積書のチェックポイント9項目

下記は、実際に弊社で利用している外壁塗装の見積書のサンプルです。今回は下記の見積書を例に外壁塗装の見積もり項目と内訳をご説明していきます。
見積書パターン1

※見積書の書式は塗装業者によって、塗装工程や項目、塗料の仕様等々違っている場合がよくありますので一例としてご参考ください。
(フォーマットがバラバラなこの点も一般の方が戸惑う原因になっています)

 

外壁塗装で見積もり書をもらったときに確認するべき項目は下記の通りです。

■外壁塗装で見積もり書で注意するべき9つのチェックポイント

  • 使用塗料の製品名・メーカーが明記されているか
  • 下塗り塗装があるか。塗料は中塗り・上塗り塗料と違っているか
  • 下塗り・中塗り・上塗りの3回塗り以上になっているか
  • 高圧洗浄工事または、外壁洗浄剤+高圧洗浄工事が含まれているか
  • (相見積もりの場合)内訳、単価や平方メートルに著しい違いがないか
  • ケレン工事(汚れの激しい部分や鉄部のさび落とし費用)が含まれているか
  • 付帯部塗装(鉄部塗装・木部塗装など)が含まれているか
  • その他ヶ所(軒天の塗装やガレージの壁・天井など)の塗装が含まれているか
  • 補修作業(外壁の劣化が激しい場合)が含まれているか

 

ミズノライフ水野ミズノライフ水野

これらの記載事項以外に打ち合わせ内容や確認事項はいろいろありますがご参考にしてください。

【ポイント1】使用塗料の製品名・メーカーが明記されているか

1つ目のチェックポイントは、「使用塗料の製品名・メーカーが明記されているか」です。

使用塗料の製品名・メーカーの様子

 

見積書に具体的な塗料の製品名が書かれているかをチェックしましょう。

同じシリコン塗料でも、種類は何十種類もあり、安価なものから品質の高いものまで様々で耐候年数も違います。

まれに全く無名なメーカーによる塗料を新開発の画期的な塗料と称して販売する悪徳業者もいます。

こういった塗料は十分な品質テストが行われておらず、塗装トラブルがおきやすいというリスクもあります。

実績のある塗料メーカーであればそれぞれ各社しっかりした品質基準を設けて品質テストもクリアしているので安心です。

 

製品名がわかればメーカーから性能を調べることができます。

塗料の商品名を記載していることは重要です。各塗料メーカーのサイトから見積もりの塗料の情報をいろいろ調べられるので、理想とする性能か?のチェックできます。

見積書(使用塗料の製品名・メーカー)ー

 

下記記事に、塗料メーカーの中でも弊社がよく使っており、実績のある塗料メーカーをご紹介しますので、ご興味ある方はご覧ください。

(関連記事)外壁塗装のおすすめ有名塗料メーカー7社を一級建築士がご紹介

 

【ポイント2】下塗り塗装があるか。塗料は中塗り・上塗り塗料と違っているか

2つ目のチェックポイントは、「下塗り塗装があるか。下塗り塗料と中塗り・上塗り塗料は違う塗料になっているか」です。

外壁塗装における下塗りの重要性

下塗り塗装では、プライマーやシーラーといった外壁と上塗り塗料を密着・接着させるための接着剤の役割を持つ下塗り用塗料を使います。

下塗り塗装は、外壁塗装において非常に大切な工程です。

経年劣化した外壁は小さなひび割れなどの劣化があります。下塗りは、これらの劣化を補修しつつ、中塗り・上塗りの塗料との密着・定着をさせるための役割を持っており、中塗り・上塗りとの塗料は異なります。

下塗りが適切にできていないと、塗装工事後2、3年以内に剥離(はく離)や浮きなどのトラブルが発生することもあります。

下塗り塗料は金属用やサイディング用及びALC用等々用途によって、下塗り塗料を使い分けします下の画像のように分類させます。

下塗り・中塗り・上塗りの塗料の様子

(関連記事)【外壁塗装が剥離原因は施工不良?】塗装が剥がれる理由を徹底解説

 

【ポイント3】下塗り・中塗り・上塗りの3回塗り以上になっているか

3つ目のチェックポイントは、「下塗り・中塗り・上塗りの3回塗り以上になっているか」です。

外壁塗装の3回塗りの説明(下塗り・中塗り・上塗り)

外壁塗装では「下塗り」および「中塗り」「上塗り」の3回塗りが一般的です。

先ほど説明したように下塗りでは、プライマーやシーラーといった外壁と上塗り塗料を密着・接着させるための接着剤の役割を持つ下塗り用塗料を使います。

一方、中塗り・上塗りでは上塗り用の塗料を使い、美観を作り(保持して)、外壁を紫外線や雨や風から守るための役割を持っています。

上塗りと中塗りはほぼ同じ役割ですが、中塗りだけでは色むらや機能面が弱くなりがちになるので、上塗りによってより強固な塗膜を形成させます。

(関連記事)【外壁塗装の基本3回塗り】下塗り・中塗り・上塗りの役割と必要性

(注)すべての塗料が3回塗りというわけではありません

すべての塗料が3回塗りというわけではありません。

塗料メーカーの商品でシーラーレス(下塗り不要の意味)の場合があります。この塗料の場合は、下塗り不要なので、2回塗りで仕上がります。

また、下塗りが2回の決まりはないですが劣化の激しい状態外壁の場合は、下塗りの回数が2回行う場合があり、結果4回塗りになってしまう場合も起こることがあります。

塗料メーカーのガイドラインに準拠しつつ、現場の劣化状況を見ての塗装職人による判断も大切です。

■下塗り2回塗りの様子

 

【ポイント4】高圧洗浄工事が含まれているか

4つ目のチェックポイントは、「高圧洗浄工事が含まれているか(外壁洗浄剤による高圧洗浄も含まれているか)」です。

外壁高圧洗浄(水洗い1回目)

塗装前の外壁洗浄は塗料の付着力向上に大きな役割があります。

一昔以前の外壁の洗浄工事においては「シーラー塗布を行うのだから、あまり注意する必要がないだろう。ただ高圧洗浄すれば塗装の剥離(めくれ)に対しては大丈夫だろう」くらいの感覚の塗装業者がたくさんおられました。

確かに15年前の耐用年数も短かったウレタン塗装主流の時代はよかったのかもしれませんが、近年の塗料の進歩して超耐久塗料や高耐久塗料が一般的になりつつあり、洗浄の重要性が大きくなりました。

ミズノライフ水野ミズノライフ水野

特に弊社では汚れが激しい場合や超耐久塗料を使う場合は、外壁の高圧洗浄を行う工事に外壁専用の洗剤(バイオ洗剤)を使用することをおすすめします。

洗剤を使った洗浄により、外壁塗装や屋根塗装の下地の清掃から外部の塵(チリ)や埃(ホコリ)を適切に除去できます。

 

バイオ洗浄(オリバークリーナー洗浄)

弊社の扱うオリバークリーナー洗浄は、とても効果的に汚れを落とすことができます。洗浄後は真っ白になり、新しく工事した時のイメージを再現することが出来ます。大谷石など柔らかい石の洗浄からタイルの洗浄にも適しています。

洗浄処理を入念に行うことで、塗料の性能を最大限に発揮する外壁塗装・屋根塗装工事ができるようになります。

(関連記事)外壁塗装におけるバイオ洗浄の役割・特徴とメリット デメリット

 

【ポイント5】内訳、単価や平方メートルに著しい違いがないか

5つ目のチェックポイントは、「(相見積もりの場合)業者よって内訳、単価や平方メートルに著しい違いがないか」です。

たとえば、業者によって「〇〇部分は対象外」になっていたり、人件費削減で単価が著しく違う場合は、相見積もりをとってもそもそもの工事内容が異なってくるので正しい比較ができません。

※対象外になりやすい箇所や業者によって差異が出そうな部分はポイント6以降で詳しく説明しています。

(補足)概算見積もりの参考例

以下は、自宅の塗装面積を算出する参考例(あくまで概算)です。少し計算が入っているのでご興味のある方だけご覧ください。

簡単に試算できるように開口部は同型にしています{玄関ドア北面(1)・勝手口ドア南面(1)・窓(8)}

■例の寸法

  • W1=W2=5m
  • L1=8m

 

同型としてみますので各面積:2倍として積算します。

面積の積算からA+B+C+D+E =147.9(㎡)(※ 開口部を含まれている面積になります)

  • A: A=h3(1.5m)×W2(5m)×1/2 ×2(2か所)=7.5(㎡)
  • B: B=h2(2.7m)×W2(5m)×2(2か所)=27(㎡)
  • C: C=h1(2.7m)×W2(5m)×2(2か所)=27(㎡)
  • D: A=h3(2.7m)×W2(8m)×2(2か所)=43.2(㎡)
  • E: A=h3(2.7m)×W2(8m)×2(2か所)=43.2(㎡)

 

次に玄関・勝手口・窓を算出します。ここでは、以下の場合で想定します。

  • 玄関ドア北面(1か所)
  • 勝手口ドア南面(1か所)
  • 窓(8カ所)

 

玄関ドア北面(1か所)・勝手口ドア南面(1か所):1.0(m)×2.0(m)×2(か所)=4(㎡)

窓(8カ所):1.0(m)×2.0(m)×8(か所)=16(㎡)

開口部面積=4(㎡)+16(㎡)=20(㎡)

 

上記より、概算面積の目安(塗装面積)は下記のようになります。

塗装面積(A+B+C+D+E)ー開口部面積 =147.9(㎡)ー20(㎡)=127.9(㎡)

※塗装面積127.9(㎡)は庇の面積やガレージ等の面積は考慮していません。また下記については考慮していないため、あくまで概算とお考え下さい。

  • 開口部のサイズ
  • 軒のサイズ
  • 鉄部・木部のサイズ
  • コーキング

 

(関連記事)【外壁塗装の見積書】見積書例と項目や内訳を一級建築士が徹底解説

 

ミズノライフ水野ミズノライフ水野

ここからは、外壁塗装パック商品でよく見積もり対象外になっていたり、工事対象・対象外がわかれやすい部分を説明していきます。

 

【ポイント6】ケレン工事(さび落とし費用)が含まれているか

6つ目のポイントは、「ケレン工事(さび落とし費用)が含まれているか」です。

ケレン工事(ケレン作業)の様子

 

全ての塗装工事で必要になるわけではありませんが、樋の汚れが多いが多い場合や鉄部の錆や汚れの撤去などが必要な場合は、さび落としの作業が必要になります。

電動工具や目粗し用のヤスリを使用してサビ落としを行います。手作業が多くなることにより経費が増える可能性があるので、チェックしておくべきです。

ケレン作業を手抜きして(下地にコケや錆が発生した状態またはコケや錆が残った状態で)、せっかく超耐久塗料を使用していても、十分な性能や仕上りが保証できずトラブルの原因になります。

ケレン工事は大切なチェック項目です。

ケレン工事(ケレン作業)について

ケレン工事の費用は作業日程が1日で収まる場合は、手間代=20,000~35,000円程度が一般的な費用の目安です。

※ケレン工事は、弊社の場合のように諸経費に含まれている場合もあります。

お見積書に記入されていない場合は、ケレン工事は工程に入っているかのご確認をおすすめします。

 

【ポイント7】付帯部塗装(鉄部塗装・木部塗装など)が含まれているか

7つ目のチェックポイントは、「付帯部塗装(鉄部塗装・木部塗装など)が含まれているか」です。

全ての塗装工事で必要になるわけではないので、箇所数または数量が業者によってまちまちになりやすい箇所です。

付帯部箇所 主な見積もり項目
鉄部塗装の主な見積もり項目
  • スチール雨戸
  • 小窓や出窓の庇
  • シャッターボックスなど
木部塗装の主な見積項目
  • 木部フェンス
  • 木製テラス
  • 化粧額
  • 破風

     

    ミズノライフ水野ミズノライフ水野

    これらの塗装箇所は金属製や木製とは限りません。塩ビ(塩化ビニール)製品や樹脂製品もあります。

    箇所数や数量は間違われやすいのでチェックポイントです。足場撤去後に塗り忘れが起こらないように十分注意しておくことが大切です。

     

    【ポイント8】その他ヶ所(軒天、ガレージ、天井など)の塗装が含まれているか

    8つ目のチェックポイントは、「その他ヶ所(軒天、ガレージ、天井など)の塗装が含まれているか」です。

    見積書の内容のトラブルになりやすい項目として、ガレージの面積(壁・天井)が入っていない、または軒天(軒裏の天井)と庇とベランダのウラの部分の天井が含まれていない」というケースが多いようです。

    発注したのちに気づいて追加依頼すると「追加料金がかかります」となってしまいがちな項目ですので、契約前にチェック項目しておきたい重要項目になります。

    軒天の塗装やガレージの壁や天井の塗装工事は特に見積抜け(見落とし)が起こりやすいので注意が必要です。

    例えば下記の項目が見積もりに含まれている場合と含まれていない場合では、見積り書の項目で10%ぐらいの誤差が出てきます(100万円の見積もりなら10万円の追加費用になります)。

    • ガレージの壁の面積 :20~30㎡
    • ガレージの天井の面積:約10㎡
    • 軒天の面積:5~10㎡ (軒のサイズにもよります)

     

    外壁塗装のパック商品に注意

    外壁塗装でシリコン塗装50万円などのパック商品をよく見かけることがありますが、前述の付帯部(鉄部木部)や、その他軒天・ガレージ・天井などは除外されてることがよくあります。

    こういった部分の塗装については追加料金が掛かることが多いので、ご自宅の環境で付帯部の塗装が必要かそうでないのか、発注前に業者と打合せの上確認するようにしましょう。

     

    【ポイント9】補修作業が含まれているか

    9つ目のチェックポイントは、「(外壁の劣化が激しい場合)補修作業が含まれているか」です。

    下地処理の様子

     

    外壁に関わる業者はおおむね下記の9種類があります。

    1. 足場業者
    2. 板金業者 (サイディング・水切り板金工事)
    3. 大工 (下地・造作工事)
    4. 左官業者 (下地・仕上げ工事)
    5. サッシ業者 (窓周り工事)
    6. コーキング業者 (窓周り・目地工事)
    7. 防水業者 (ベランダ・屋上防水工事)
    8. タイル業者(外壁の劣化による亀裂補修工事)
    9. 塗装業者

    塗装は(9)の工種になりますが、一口に外壁塗装といっても外壁劣化状態によって塗装以外の補修が必要なことも多いです。

    簡易な補修作業や応急処置については、基本コーキングによる補修が多いです。補修費用は材工(材料費+手間代=25,000~35,000)程度が一般的な費用の目安です。

    しかし、外壁の劣化がある程度深刻な場合、例えば外壁からの雨漏りや屋上からの雨漏れが発生している場合はこのような簡易な補修工事では対応しきれない場合が多いです。

    建物の劣化診断や本格的な補修が必要になる場合は、建築士や調査の専門業者のアドバイスが必要です。

    塗装以外の工事が必要な場合、補修工事を専門業者に依頼をしているか確認しておいた方が良いでしょう

    (関連記事)【外壁劣化の種類は?】塗装で直せる壁と塗装だけでは直せない壁の違い

     

    まとめ

    まとめです。今回は、これから外壁塗装を検討されている方向けに、弊社で利用している外壁塗装の見積書を例に見積書のチェックポイントを解説しました。

    ■外壁塗装で見積もり書で注意するべき9つのチェックポイント

    • 使用塗料の製品名・メーカーが明記されているか
    • 下塗り・中塗り・上塗りの3回塗り以上になっているか
    • 下塗り塗料と中塗り・上塗り塗料は違う塗料になっているか
    • 高圧洗浄工事または、外壁洗浄剤+高圧洗浄工事が含まれているか
    • (相見積もりの場合)内訳、単価や平方メートルに著しい違いがないか
    • ケレン工事(汚れの激しい部分や鉄部のさび落とし費用)が含まれているか
    • 付帯部塗装(鉄部塗装・木部塗装など)が含まれているか
    • その他ヶ所(軒天の塗装やガレージの壁・天井など)の塗装が含まれているか
    • 補修作業(外壁の劣化が激しい場合)が含まれているか

     

    なお、業者によっては下塗りと下地処理が一つの項目として表現されていたり、表現方法は業者によって異なる場合がありますので、あくまで参考としてみていただければ幸いです。

    弊社も大阪を中心に皆様のお家の外壁塗装工事をさせていただいております。

    もし外壁塗装工事で疑問点・ご相談などございましたら「外壁塗装・塗り替え相談会」にお越しいただけたらと思います。

    最後までご覧いただきありがとうございました。