ラジカル塗料はシリコン塗料よりかなりすごい

外壁塗装で塗料選びの際に「ラジカル塗料」という種類の普段目にしない言葉をみて疑問に思った方もいらっしゃるのでしょうか?

ラジカル塗料は2010年代に新たに開発された塗料です。従来のウレタン・シリコン・フッ素などの合成樹脂の耐久性ではなく、ラジカル(劣化因子)の抑止技術の実装により高耐久性を実現した塗料です。

ここでは、近年注目されているラジカル塗料の特徴とメリットデメリットをご紹介します。

 

ラジカル塗料とは

2010年代に、新たにラジカル塗料という塗料が開発されました。

ラジカル塗料は、従来の合成樹脂の主成分(ウレタン・シリコン・フッ素)とは別軸で考えた塗料で、塗料の劣化因子「ラジカル」を抑える仕組みの成分を組み込んでいる塗料のことです。

ラジカルとは塗膜の劣化因子のこと

ラジカルは、紫外線や雨・風によって発生する塗膜の劣化因子です。

紫外線などの外的要因に塗膜がさらされると、塗膜内部でラジカルという劣化因子が発生します。その結果、塗料の分子構造が破壊されチョーキングや割れなどが起きます。

下記は一般的なシリコン塗料がラジカルによって劣化する図です。

一般的水性シリコーン系塗料

エスケー化研水性セラミシリコーンより引用

 

ラジカル発生の仕組み

  1. 太陽光による紫外線や雨・風・酸素など塗膜にあたる
  2. 劣化因子(ラジカル)が発生して塗膜の分子構造を破壊・劣化が発生する
  3. 結果として、チョーキング現象や割れが起きる

 

 

ラジカル塗料の耐用年数

ラジカル塗料とシリコン塗料・フッ素塗料の比較

 

今現在のラジカル塗料は、ラジカルの耐用年数は12年〜15年くらいの塗料が多く、中級のシリコン塗料以上であり、高級塗料のフッ素塗料以下の位置付けになっています。

レタン塗料と、高級塗料に位置付けられるフッ素・断熱塗料・無機の、中間に位置する塗料になります。

耐用年数 特徴
ウレタン塗料 6~8年 【安さ】
シリコン塗料 8〜15年 【人気】
ラジカル塗料(※) 12年〜15年 【価格&耐久性】
フッ素塗料 15〜20年 【耐久性】
断熱塗料ガイナ 15〜20年 【付加価値】
無機塗料 15年以上 【耐久性】+

(※)屋根塗装の場合は、屋根の方が紫外線が強いため、一般的に耐用年数は3〜5年ほど短くなります。

(関連記事)【外壁塗装の寿命は?】塗料別の耐用年数を一覧でご紹介

 

たとえば、下記はプレミアムシリコン というシリコンベースのラジカル抑制塗料の耐候性(劣化)テスト結果です。一般の水性シリコンよりも高耐候性を保持していることがわかります。

促進耐候性試験(キセノンランプ法)
エスケー化研 プレミアムシリコンカタログ 促進耐候性試験(キセノンランプ法) より引用

上記は促進対候性試験キセノンランプ法という方法で、このグラフより15年の促進耐候性は保持できていると考えられています。

ラジカルの耐用年数は12年〜15年くらいの塗料が多く、安さと耐久性に優れた塗料として近年注目されています。

 

ラジカル塗料の料金は

ラジカル塗料を使った塗装の施工価格の単価は「2,500〜3,000円/1㎡」程度です(製品により前後します)。

フッ素を使った塗装は高いけれど、シリコン塗料よりも耐久性を良くしたいという方におすすめです。

塗料 施工価格
ウレタン塗料 1,800〜2,000円/1㎡
シリコン塗料 2,000〜3,000円/1㎡
ラジカル塗料 2,500〜3,500円/1㎡
フッ素塗料 4,000〜5,000円/1㎡
断熱塗料ガイナ 5,000円〜/1㎡
無機塗料 5,000円〜/1㎡

※足場設置代や補修代など除いた塗装のみの相場で記載しているため、実際の工事では+αの費用がかかります。

 

代表的なラジカル塗料製品

ラジカル塗料で有名な塗料として、日本ペイント社の「パーフェクトトップ 」や、エスケー化研の「プレミアムシリコン 」などがあります。

 

日本ペイント社「パーフェクトトップ」

シリコン塗料缶 パーフェクトトップ

ラジカル塗料として有名な製品の一つが、日本ペイント社の「パーフェクトトップ」です。

パーフェクトトップ は、ラジカルという劣化因子を抑えるために、光安定剤と高耐候酸化チタンが含有されています。

パーフェクトトップ の合成樹脂は安価な「アクリル系」が使われていますが、ラジカル制御技術を用いることで、安価でかつ高耐久な塗料となり、近年注目が集まっています。

 

ラジカル機能を持ったアクリル系塗料ということで、パーフェクトトップは「特殊アクリル」と呼ばれることもあります。

 

下記は日本ペイント社のパーフェクトトップ の内容です。高耐候性チタンと光安定剤により、紫外線や水や酸素によってできるラジカルを制御して、樹脂の分子結合を安定させて、塗膜の劣化を防いでいます。

日本ペイント社パーフェクトトップ  ラジカル制御技術

日本ペイント社パーフェクトトップ カタログより引用

 

エスケー化研「プレミアムシリコン」

プレミアムシリコーン

パーフェクトトップのほかのラジカル抑制塗料として、エスケー化研のプレミアムシリコン も有名です

プレミアムシリコンは、合成樹脂がシリコンベースで、かつラジカル抑制機能を持っている塗料です。

ラジカル抑制機能により、従来の水性シリコン系塗料より耐候性能(紫外線や雨・風で発生による塗料の劣化対策)が優れています。

 

プレミアムシリコンは、シリコン塗料であり、かつラジカル抑制機能を持っているため、超耐候形特殊ハイブリッドシリコン樹脂(超耐久シリコン)と言われたりもします。従来のシリコン塗料の耐候性能をより進化させたシリコン塗料です。

 

ラジカル系の塗料塗料の説明(プレミアムシリコーンーSK化研)

プレミアムシリコーンのトリプルガード効果の説明、図解で解説

ラジカル系シリコン塗料の説明と画像

エスケー化研 プレミアムシリコンカタログ より引用

  1. 高緻密無機シールド層
  2. 高緻密有機シールド層のはたらきにより、塗装を二重にガードして、ラジカル(劣化因子)によるチョーキング(白亜化)による塗装の劣化をより遅らせる効果を作っています。
  3. 超耐候形特殊ハイブリッドシリコン樹脂(超耐久のシリコン)の効果がプラスされて、今までの水性シリコーン塗料より一層の耐候性能が実現されました。(トリプルガード効果)

 

 

ラジカル塗料のメリット・デメリット

ラジカル塗料のメリット

ラジカル塗料のメリットは安価でありながら通常のシリコン系塗料以上の高耐久性をもっていることです。

通常耐久性をあげようと思うと高価な合成樹脂が使われている塗料を使う必要がありますが、前述で説明した通り、高価な合成樹脂を使わずに、ラジカル制御の仕組みにより高耐久性を実現しているからです。

例えば30年間で建物の塗替え回数を考える場合、ラジカル系塗料で2回(新築時からの塗替え)、一般水性塗料で3回というように、塗料の費用のコストアップで1回分(30年間)でコストダウンが出来ることになります。

30年での塗替え回数(お得な理由)
エスケー化研 プレミアムシリコン のカタログより引用

ラジカル塗料のメリット

  • 比較的安価であるのにシリコン塗料以上の高耐久性
  • ラジカル制御技術により、紫外線や水・酸素による塗膜劣化が起きにくく、チョーキング現象なども起きにくい性質を持っています。

 

ラジカル塗料のデメリット

ラジカル塗料のデメリットは、近年開発された塗料ゆえに、導入実績がまだ少ない点です。

ジカル塗料を取り扱っていない塗装会社もまだありますし、実際にまだ現場でラジカル塗料の経験・ノウハウをもっていないところも多いため、どこでもラジカル塗料による塗装ができるわけではないというのが現状です。

 

ラジカル塗料をおすすめする人

シリコン塗料のメリットとデメリットを考慮するとシリコン塗料は下記のような人におすすめです

ラジカル塗料がおすすめの人

  • フッ素や無機塗料のような高級塗料を使って一回の塗装工事にコストをかけ過ぎたくないけれど、何回も工事をしたくないので、通常のシリコン塗装よりも耐用年数はなるべく長い方が良い人(約12〜15年に一度くらいの頻度)
  • 近年開発されたラジカル塗料の効果を試してみたい方

 

 

まとめ ラジカル塗料の特徴について

まとめです。今回は、2010年代に新たに開発されましたラジカル塗料についてご説明しました。

ラジカル塗料は、従来のウレタン・シリコン・フッ素などの合成樹脂の耐久性ではなく、ラジカル(劣化因子)の抑止技術により高耐久性を実現した新しい塗料です。

弊社も大阪を中心にラジカル塗料を用いた外壁塗装工事をさせていただいております。

塗料選びで疑問点・ご相談などございましたら「外壁塗装・塗り替え相談会」も開催しておりますので、大阪で外壁塗装を考えておられましたら、是非ご検討いただければ幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。