【外壁塗装パッチテスト(剥離テスト)とは】必要性とやり方を徹底解説

パッチテスト(剥離テスト)という試験はご存知でしょうか??

パッチテストは、外壁に対して塗装予定の塗料の密着度を確かめる事前試験のことで、ご自宅の外壁と塗料の相性不具合問題を回避するための非常に重要なテストになります

弊社では、工事打合せ書に塗膜テスト(パッチテスト・付着テスト)の結果を記載していますが、技術的な話でご存知ない方も多いです。

しかし非常に重要なテストですので、今回はパッチテストの意味や手順についてご紹介したいと思います。

 

■このコラムで知ってほしいことは、一級建築士が進める「外壁塗装の基礎知識(外壁劣化の種類と攻略法)」です。

  • 事前に調査・試験を行うことで、施工する側・工事を依頼する側もいい関係でいられるために重要です。
  • 近年塗料は、高耐久や超耐久の塗料が多数商品化されています。ご自宅の外壁劣化具合を考えないまま外壁塗装・屋根塗装を行うことはトラブルのもとです。
  • 当時は最高級塗料と言っていても成分が不明な塗料もたくさんあります。廃業や廃盤になっている塗料でトラブルは事前に避けるべきです。

 

パッチテスト(クロスカット試験)とは

パッチテスト(付着テスト)
パッチテスト(付着テスト)の様子

 

パッチテスト(剥離テスト)は、塗装予定の塗料と外壁との付着度・密着度を事前確認するためのテストのことです。

パッチテストのことをクロスカット試験(碁盤目テープ試験)とも言います。

ご自宅の外壁と塗料の相性不具合問題を回避するための非常に重要な試験です。

試験結果によっては、利用予定であった塗装に不可をかけることがあるので弊社は塗膜試験とも言っています。

 

塗料の性能はきっちりした工事や工程の上で始めて性能を発揮します

外壁塗装を考え始めた時に、お客様が塗料選びで悩まれていることはよくお聞きします。

最近ではネットで情報もたくさんあるので、ご自身である程度塗料の選定されてから、業者に見積依頼する方も多いのではないでしょうか。

ウレタン塗料にしてもシリコン塗料にしてもフッ素塗料にしても、価格と耐用年数のバランスが重要ですが、塗料はすべてきっちりした工事や工程の上での性能を発揮します。

弊社では、見積の場で提出する工事打合せ書には塗膜テスト(パッチテスト・付着テスト)を記載するようにしています。

 

パッチテストの必要性

パッチテストは工事予定の外壁と使用塗装との相性を確かめるために非常に重要なテストです。

たとえ同じ材質の外壁でも一軒一軒使用塗料や劣化具合は異なります。なかには、塗料との相性問題が発生して塗装の剥離・浮きのトラブルが発生することがあります。

もし、相性が悪い塗料を選定していたら大変なことになってしまいますので、本格的に外壁塗装を行う前にパッチテストで外壁と塗料の適性を確かめておきます。

パッチテストの結果をみて対処することで、起こり得る塗装トラブルを事前に回避できます。

 

新築時は同じ状態でも5年・10年経つと劣化具合はばらつきます

「この塗料は10年・15年の耐用年数です」といった塗料メーカーの指標があります。

塗料メーカーは、通常、塗装の性能を表すために紫外線による劣化のテストを行っています(促進対候性試験 1種・2種など)。

しかし、実際の環境では一軒一軒直射日光が強烈に照射されている時期や時間が異なります。ですから、環境により外壁劣化の速度も変わってきます。

例えば下記のようなケースを考えてみましょう。

  • 北面にはコケ・カビが発生しています。
  • 西面はサイディングのひび割れが起きています。
  • 東面はコーキング(シーリング)が切れています。
  • 南面はチョーキングが起こっています。

 

上記例では、東西南北とも紫外線による劣化は違っています。

新築時は劣化がないのでどの壁面も同じ条件です。しかし、それから5年・10年経過して、いざ外壁塗装・屋根塗装を考えた時には、上記例のように同じ外壁でも向きや環境で状態はかなり異なっています。

そういった個々の環境で問題ないかを確認するためにも塗膜テスト(パッチテスト)は必要なのです。

 

パッチテストは「転ばぬ先の杖」です。転ばなかったらいいだけです

高額な外壁塗装や屋根塗装をした時に、工事途中や工事後で「今回は塗料と外壁との相性が悪いことがわかりました。」と言われると納得ができないのではないでしょうか?

「このお家の下地は劣化しすぎています。この塗料ではなくこちらのタイプの塗料がふさわしいと思います。」と言われたら困惑されると思います。

塗料会社のカタログには、数種類の手法がきっちり記載されています。

のちのち塗装がペロリとはがれてきたり、下塗り塗料の相性が悪いからという理由で追加請求するくらいでしたら、弊社は初めの見積の段階で説明しておく方が、追加金額が発生しないことからでも顧客目線だと考えています。

 

実際にパッチテストをやらずに起きたトラブル

Sさんという一級建築士のリフォーム工事(塗装工事)における塗装工事においての出来事です。

塗装工事対象の物件は築15年でしたが外壁の劣化(ひび割れ)が激しい物件でした。

Sさんは、自分の選択した建材の劣化を目立たないようにと「厚みのある下地を使ってほしい」というのでした。

私は「下地から見直すか、適切な下塗り塗料を進めました」

Sさんは「予算が限られるのでそのまま厚塗りしてほしい」というので私は念のためパッチテストを進めました。その結果「下地のやり替えで決定しました。」

一級建築士といえども人の子、先生といわれているが塗料や塗装工事は詳しくない方も多くおられます。

「テストの結果○○の理由で弊社はこちらを進めます。」ぐらい施工側も意見が言えることが大切だと思います。

たまたまやらなかった物件で、下地との相性が悪く全て剥がれてしまうと言うこともあります。

 

パッチテストのやり方

ここからはパッチテスト(塗膜テスト)の手順の説明していきます。

まず使用予定の塗料を用意します。例えばシリコン系の外壁用の塗料でしたら、サーフ系やシーラー系というように各社選定している下塗り材から選択します(※)。

(※)下塗り用の塗料は数種類カタログに記載されています。

 

【ステップ1】テストの位置決めを行います。

まず外壁の劣化状態を考慮して、パッチテストを行うテストの位置決めを行います。(※)少し塗膜が厚くなることもあります。

1位置決め(パッチテスト)
① 位置決め(パッチテスト)

 

【ステップ2】塗料の下塗り用の塗料を20~30センチ角に塗ります

テストの位置を決めたら、次に塗料の下塗り用の塗料を20~30センチ角に塗ります。

通常、外壁の劣化を考慮して、数カ所のテストを行います。

 2下塗り(パッチテスト)-2
② 下塗り(パッチテスト)

 

【ステップ3】後日カッターナイフで1~2ミリ角間隔に切り目を入れます。

後日、カッターナイフで1~2ミリ角間隔に切り目を入れます。

 3カッター切り(パッチテスト)-3
③カッター切り(パッチテスト)

 

 4カッター切り(パッチテスト)-4
③カッターによってできた切り目(パッチテスト)

 

【ステップ4】専用の剥離テープで付着させてからテープをめくります。

次に、専用の剥離テープで付着させてからテープをめくっていきます。

5テープテスト(パッチテスト)-5
④テープテスト(パッチテスト)

 

【ステップ5】テープに付着した試験の塗料の状態を確認します。

最後に、テープに付着した試験の塗料の状態をみて、塗料の確認を行います。

6付着テスト(パッチテスト)-6
⑤付着テスト(パッチテスト)

 

外壁の劣化状態と塗料の付着力は相関関係にあります。

パッチテストの結果で不具合が出るようでしたら別の工法や塗料を早期に検討することが適切な塗装工事と言えます。

※外壁の劣化の状態(15年~20年経過している外壁の場合は別の機会に説明します)

 

まとめ

まとめです。今回はパッチテスト(塗膜テスト)の意味と必要性、そしてパッチテストの手順についてご説明しました。

パッチテストをやらないと、塗料と下地との相性が万一悪いと、塗料が剥がれてきます。その結果、もう一度塗り直しと言うトラブルもあり得ます。

ですから、弊社では近年必ずパッチテストを実施しています。

もし、業者に外壁塗装を依頼しようと考えている場合はパッチテストを実施するのか確認しておきましょう。

なお、弊社も大阪を中心に皆様のお家の外壁塗装工事をさせていただいております。

外壁塗装だけではカバーできない進行した外壁劣化や損傷もトータルに対応できることが強みです。

大阪で外壁塗装を考えておられましたら、是非ご検討いただければ幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。